2015年10月18日

東京国立博物館「クレオパトラとエジプトの王妃展」

〈2015年歴史展感想2展目〉
クレオパトラとエジプトの王妃展

クレオパトラとエジプトの王妃展
会場:東京国立博物館
会期:2015.07.11-09.23
観覧料:¥1,600
図録:未購入

 東京国立博物館で開催された「クレオパトラと古代エジプトの王妃展」に行ってきました。大英博物館やルーヴル美術館など世界各地の美術館から古代エジプトに関する展示が集められるという規模の大きさが魅力的。また,古代エジプトの中でも特にクレオパトラを始めとする女性に焦点を当てるという題材が楽しいです。クレオパトラ以外ではネフェルティティ,ハトシェプスト,ティイらは特別扱いされていました。大きな展示物があったので見応えがあります。

 展示物は全部で約180点。大きく分けて5つの視点から展示がされています。勿論,エジプト神話の女神たちの像が展示されているのも嬉しい。イシスやセクメト,ハトホルといった女神たちの姿は思わず魅入ってしまいます。バステト女神に関する展示がなかったように思えたのはちょっと残念かな。とは言え,今回の展示の中心はやはり古代エジプトの女性ということになります。女性を彩る腕輪や首飾りなどの展示は目を楽しませてくれます。≪ウジャト眼の指輪≫の魔的な雰囲気がたまりません。また,≪アメン神妻のスフィンクス≫の獰猛なまでの格好良さは印象的。スフィンクスは或る種の美の顕現に思えます。クレオパトラ関係ではどの展示もその美を強調しているのが心に残ります。やはり古来から現代に至るまで歴史上で最高の美女のひとりとして扱われているというのは伊達ではありません。勿論,その悲劇的な末路がその美しさに付加要素を与えているのも事実ではありましょう。しかし,例えばヴァチカン美術館が収蔵するプトレマイオス朝期の≪クレオパトラ≫の美しさはやはり格別なものがあります。イタリアの画家アッキーレ・グリセンティによる≪クレオパトラの死≫も大変素敵でありました。他にもネフェルティティの≪王妃の頭部≫の完璧な美や男装の女王ハトシェプストの≪壺を捧げるハトシェプスト女王≫なども印象的。≪壺を捧げるハトシェプスト女王≫にはきちんと伝承通りに付け髭があるのが面白いです。≪ラメセス2世の王妃イシスネフェルト≫の額を飾るウラエウスも大変素敵でありました。

 古代エジプト好きとしては存分に楽しめる歴史展でありました。その一方でエジプト史に関する造詣の浅さを痛感したのもまた事実。改めてエジプト史をきちんと勉強したくなりました。その意味では良い契機となる歴史展だったように思います。そして,いつかはエジプト本国へと行きたいもの。恐らくスフィンクスやピラミッドを実際に見た時には心底感慨深いものがあるのでありましょう。その日の為にもきちんと古代エジプトを始めとする地中海史を再確認したいと思います。
posted by 森山樹 at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史展感想

2015年10月09日

灰原薬『応天の門(4)』


平安時代を舞台としたクライム・サスペンス。
菅原道真と在原業平が主人公を務めます。
藤原氏の暗躍が京を包み込み不穏な気配が漂い始めました。
伴善男の登場は応天門の変が近付いている証左でしょうか。
探偵漫画としても面白いのですが,やはり史実との絡みが楽しいです。
なお,表紙は道真と白梅。
この白梅が可愛くてたまりません。

菅原道真
在原業平
藤原基経
応天門の変
タグ:日本史
posted by 森山樹 at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 史劇(漫画)