2015年08月30日

東京都美術館「大英博物館展」

〈2015年歴史展感想1展目〉
大英博物館展.JPG

100のモノが語る世界の歴史 大英博物館展

会場:東京都美術館
会期:2015.04.18-06.28
観覧料:¥1,600
図録:未購入

 東京都美術館で開催された「大英博物館展」に行ってきました。英国はロンドンにある大英博物館は人類の知の叡智の殿堂とでもいうべき素晴らしい博物館。いつかは行ってみたい,というよりも,行かねばならない博物館のひとつであります。これまでにも何度か開催された大英博物館展には行ったことがあるのですが,その都度その想いを新たにします。実際に行ったら帰ってこられなくなりそうではありますけれども。

 今回の展示は100の展示を通して,200万年に及ぶ人類の文化史を辿ろうというもの。タンザニアで発掘された200万年前の≪オルドヴァイ渓谷の礫石器≫や≪オルドヴァイ渓谷の握り斧≫から現代の文化を代表する≪クレジットカード≫や≪ソーラーランプと充電器≫に至るまでの様々な文物が展示されています。自分が生きるこの時代も未来から見れば過去になるという視点は忘れがちになりますが,それは至極当然のことなのですよね。その観点から言えば,確かに≪クレジットカード≫も経済史・貨幣史における劇的な文化遺産ということでありましょう。100の展示はいずれも興味深いものばかり。一番の目玉はやはり≪ルイス島のチェス駒≫ということになるのでしょうか。いつかは観たいと思っていたものなので感慨深いものがありました。セイウチの牙やクジラの歯を素材とした精巧な彫刻が大変美しい。思わず,複製品を買いそうになってしまいました。また,ナイジェリア・イフェの≪イフェの頭像≫の驚異的な写実性も素晴らしかった。その用途が謎に包まれた≪ウルのスタンダード≫も想像力を掻き立てます。ローマの≪ミトラス神像≫の神々しさにも圧倒されました。その美しさには暫し見惚れてしまったくらい。思わず息を呑んでしまいました。

 期待に十分に応える素晴らしい歴史展でありました。毎度のことながら,大英博物館展にはいつも驚かされます。人類の歴史がそこにあります。様々な批判があるのも承知の上で,それでも大英博物館があったからこそ守られる人類の宝があることもまた事実。歴史の徒を自称するものとしては,やはり大英博物館を心行くまで堪能したいものであります。いつかは,絶対にいつかは,訪れたいという想いを新たにさせる歴史展でありました。
posted by 森山樹 at 08:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史展感想